糖尿病患者への教育
皆さんは、「糖尿病」という疾患をご存じですよね。生活習慣やストレスなどの原因によって、血液中にあるインスリンの放出機能が低下し、ブドウ糖が上手く処理できないまま高血糖の状態が続くことです。このまま放っておくと、「糖尿病性網膜症」による失明や神経性障害・心筋梗塞などの合併症になりやすくなります。これは大きく分けて「Ⅰ型糖尿病」「Ⅱ型糖尿病」とあり主な症状として、「異常な喉の渇き」「急激な体重の増減」「ひどい眠気や倦怠感」などに襲われます。さらに糖尿病による「低血糖症」も起こり、「バセドウ病(甲状腺機能亢進症)」「パニック障害」の症状に似ているため発見が遅くなることもあります。
糖尿病の治療には患者の自己管理がもっとも大切です。自己管理が上手くできない患者もいるので、そんな患者さんのために糖尿病療養指導士がいます。
糖尿病療養指導士とは、医師とともに患者の自己管理を指導する医療スタッフのことです。
糖尿病とその療養指導に関する幅広い専門知識をもち、患者さんの生活を理解し、適切な自己管理がおこなえるよう援助する役割を持つ看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士に与えられる資格です。
実際に糖尿病療養指導士になるためには、認定試験に合格しなければなりません。しかし、認定試験を受験するには、受験資格というものが必要になってきます。
受験資格は医療職の専門資格である看護師、理学療法士、管理栄養士、臨床検査技師、薬剤師のいずれかの資格を持っていなければなりません。そして継続して2年以上糖尿病療養指導の業務に従事した経験がなければなりません。その他にも細かな条件はあるみたいですが、受験資格をクリアしたら、認定機構の講習会を受講し受講終了証を取得します。そして、認定試験を受け、試験に合格すれば晴れて糖尿病療養指導士です。
2013年の統計では日本の現在の成人糖尿病人口は720万人で、昨年の710万人から少し増加しているそうです。糖尿病療養指導士になる道のりは長いですが、指導士は増えて糖尿病人口の増加が抑えれることができればいいなと思います。